2011年2月8日火曜日

朝日新聞は誤報!? あのロシア大使は“更迭”されていなかった!

2011年2月4日 掲載

●いつの間にかウヤムヤに……
 一時帰国している河野雅治ロシア大使(62)が、自民党の外交部会に出席し、民主党の「外交政策」を公然と批判した。現職の大使が野党の部会に顔を出し、政権の悪口を言うとは前代未聞のことだ。
「2日、自民党の部会に呼ばれた河野大使は、ロシアのメドベージェフ大統領が昨年11月に北方領土を訪問した背景について、『政治の対話が継続的に行われてこなかった』と民主党のロシア外交を批判し、さらに『感情に響くような発言があった』と語ったのです。感情に響く発言とは、前原外相が不用意に口にした『北方領土はロシアに不法占拠された』という発言を指しているのは明らかです。これでは上司にケンカを売ったも同然。前原外相は完全にコケにされた格好です」(霞が関関係者)
 大使が外相批判するのも異例だが、驚いたのは、いまだに河野氏が現職のロシア大使だということだ。河野大使は昨年末、メドベージェフ大統領の北方領土訪問を事前に察知できなかったことを理由に“更迭”されていたはずだ。
 昨年12月23日付の朝日新聞は「菅政権は22日、河野雅治駐ロシア大使を退任させ、後任に原田親仁駐チェコ大使を起用する方向で検討に入った。早ければ来年1月にも発令する見通し」と報じ、他紙も同様のニュースを流した。メドベージェフも「私の訪問が、大使の職を中断させることになったのは残念だ」とわざわざコメントを出したものだが、更迭はどうなったのか。
「いつのまにか更迭話はウヤムヤになっています。どうやら、河野大使のクビを切ったら、外務省全体を敵に回しかねないと前原外相が恐れたようなのです。河野大使は、渋沢栄一の曽孫を嫁にもらうなど血筋もよく、外務省の中でもそれなりに影響力がある。それでなくても外務省は、中国大使という重要ポストを民間人に奪われ、民主党政権に対して反発している。これ以上、外務省を怒らせてはマズイと判断したのでしょう。結局、河野大使が2月で在任2年になるので、3月以降、通常の人事として交代させるようです」(外務省事情通)
 来週10日からロシアを訪れる前原外相のサポートも河野大使が行うそうだ。官僚の更迭ひとつやれず、おまけに悪口まで言われている。マヌケ政権を象徴する話ではないか。

http://gendai.net/articles/view/syakai/128735