2011年4月18日月曜日

銀座の夜は閑古鳥…ホステス悲鳴「800軒閉店」

銀座の夜は閑古鳥…ホステス悲鳴「800軒閉店」(MSN産経)

東日本大震災から1カ月余りが経ち、東京・銀座の夜も閑古鳥が鳴いている。30年以上にわたりクラブホステスやママとして銀座の夜を見つめ、現在、銀座7丁目で経営するクラブが12年目となる15日、店を閉めた。(夕刊フジ)

 「バブル崩壊やリーマン・ショックでも、こんなことはなかったわ」と嘆くママ。女のコの質は高級店並みの品の良さを保ちながら、キャバクラの気さくさを併せもち、客単価が1万数千円とリーズナブルだった同店は、ここ2~3年の不景気風の中でも客が途絶えたことはなかった。

 ところが、震災以降は、何人もの上得意の取引先が被災。その上、首都圏の余震や計画停電で「今は、飲んでる場合じゃない」という不安な空気が常連客の足を遠のかせた。

 10年近く働く売れっ子ホステスは「昼の仕事に戻るか、銀座を離れて小料理屋かスナックを出すか」悩んでいる。

 近隣の寿司店主が言った。

 「もともと今年に入ってから銀座は不景気でね。地元の不動産業者の話じゃ銀座全体で300軒の商店が潰れるといってたけど、震災後は800軒に膨れあがったと言ってるよ。この辺(銀座7、8丁目)のネオン、全部ついてるでしょ。実際、営業しているのは半分もないんじゃないの」

 さらに厳しい事情をささやくのは銀座通いが40年以上になる事情通。

 「高級店が入る8丁目のビルが壁面を一新しようと改装工事に入ったんだけど、ビルオーナーが3回も変わって頓挫した。いま次々と中国人オーナーに変わっている。ママたちは『客が入らなくても、新しい中国人オーナーは家賃を下げてくれない』とボヤいているよ」

 後ろ向きの話ばかり聞こえる中、常連客がつぶやいた。

 「東北の復興を手がける元締めが関西にいるらしく、大阪の北新地は賑わいを取り戻しつつあるらしいよ。向こうは計画停電も気にしなくていいしね」

 震災で夜の繁華街の地図も塗り変わるのだろうか。