2012年6月22日金曜日

公安筋がマーク オウム・菊地直子、高橋克也の逃亡生活を支えた闇組織の正体

2012年06月21日19時00分

提供:週刊実話

 逮捕された菊地直子容疑者(40)と高橋克也容疑者(54)の周辺から、教団との“接点”を示す不可解な事実が浮上している。逃亡犯の生活には有り得ない所持品が、ゴロゴロと出始めているのだ。

 その一つが、逃走資金だ。
 捜査関係者がこう語る。
 「高橋は地下鉄サリン事件後、教団側から1000万円を受け取って逃走したといわれ、すでにそのカネは使い果たしていると思われていた。ところが、神奈川県・川崎市のマンションで菊地と暮らしていた頃には、1800万円以上のカネをタンスに隠し持っており、このカネが全て旧札だったというのです」

 これは、菊地と高橋寛人両容疑者(=犯人蔵匿罪で逮捕)の供述で発覚したが、6年前に菊地容疑者がマンションを出ていく際には、醜い分捕り合いも起きていたのだ。
 「菊地は『その中には私の分も含まれている』と詰め寄り、同棲相手の高橋は『引っ越しでカネがいる』と脅して100万円をもぎ取った。また、4年前に東京・町田のマンションの更新が近付くと、2人は再び高橋克也に150万円を無心。逮捕時に住んでいた相模原市内の木造住宅に2年前に引っ越す時にも、100万円を出させているのです」(同)

 ちなみに、高橋克也容疑者が逃走日に川崎市内の信金から引き出した238万円は、「丸々、建設会社の住み込みで働いた給与振り込みの残額」(同)だったが、今では複数の口座に1000万円を超えるカネをプールしていたことも発覚している。
 また、こうした不可解さは逃亡犯たちの生活基盤を支えた住民票にも付きまとう。逃走時まで高橋容疑者は、埼玉県内に実在する「櫻井信哉」名義の住民票を悪用。一方、菊地容疑者も都内在住の「櫻井千鶴子」名義の住民票を元に銀行口座やキャッシュカードを作成していたが、この入手経路はいまだ謎のままなのだ。

 警視庁の公安関係者が、こう話す。
 「菊地は住民票を『新宿区役所などで隣人が書いているのを盗み見て取得した』と供述。それを大手マスコミは大々的に報じているが、ウソも休み休み言えと言いたい。サリン事件で全国指名手配されている人間が民間施設ならイザ知らず、警察官の出入りも多い役所で、何時間も住民票を盗み見られますか? 警察はこの供述は真っ赤なウソで、住民票取得には第三者が絡んでいたと考えているのです」

 要は、彼らの逃亡を支えた勢力が注目を集め始めているのだが、問題はそれが何者かということなのだ。
 前出の公安関係者によれば、「それはズバリ、脱会を偽装したオウムの残党組織と闇社会の人間だ」という。
 「かつてオウムには、不正に住民票や免許証を偽造していたセクションがあった。この部隊は当時から偽造専門グループと手を組んでいたことから、オウムの残党と暴力団が住民票入手に絡んでいたと見られているのです。菊地の供述は、そうした勢力や、それらに指示を与えていた教団が一網打尽となることを恐れたウソだというわけです」

 こうした見解が精度の高いものだという証左は、逃亡中の高橋克也容疑者の経歴にも見ることができる。
 高橋容疑者は入信後、教祖・松本智津夫死刑囚(=麻原彰晃)と、後に暴力団関係者に刺殺された村井秀夫(科学技術省大臣)のボディーガードを歴任。その後、井上嘉浩死刑囚が次官を務めた「諜報省」に属し、闇社会の人間と組んで、「パスポートや運転免許証の偽造」「住民票の偽造」などに従事していたのだ。すなわち、同容疑者は以前から暴力団関係者らとはズブズブの関係で、脱会を装うオウム組織と闇社会の人間がバックアップしていた可能性は否めないのである。

 実際、本誌にはこうした情報が続々と寄せられている。たとえば、オウム内部に詳しい元暴力団関係者は、こんな興味深い話を漏らしたほど。
 「'96年に埼玉県・所沢市のアジトを捜査員が急襲し、高橋克也や菊地がすんでのところで逃走したことがあっただろう。あれはどうして逃走できたと思う? 実は、このマンション近くに奴らをガードするオウム残党部隊が住み込み、警察無線などを傍受しまくっていたという話だ。要は、その情報から警察の動きを察知したんだ」
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