(2011年03月03日)
中国最大のTwitter風マイクロブログの1つが、ますます人気を高めている。サービス運営会社によれば、登録ユーザー・アカウント数は1億を超えたという。
現在、中国のインターネット人口は公式統計で4億5,700万人と言われているが、そのうちの13.8%がマイクロブログ・サービスを利用しているものと推測されている。Sinaが提供する「Weibo(微博)」は、代表的なマイクロブログの1つであり、2009年8月にスタートしたサービスだ。
Sinaの最高経営責任者(CEO)を務めるチャールズ・チャオ(Charles Chao)氏は2日、声明を発表し、「我々はSinaのマイクロブログ『Weibo』を中国最大の、かつ最も影響力のあるソーシャル・メディア・プラットフォームとすることに成功した」と述べた。
Sinaが提供しているポータル・サイトは中国国内のサイトの中で4番目にビジター数が多く、ニュースやメディアへのリンクを提供している。Sinaはマイクロブログ・サービスが人気を獲得していることから、2011年の成長戦略の要とする意向だという。
チャオ氏は2日の四半期決算報告電話会議の中で、同マイクロブログ・サービスで利益を上げる方法を、第2四半期から模索していく方針だと語った。もっとも、「サービスの黒字化を2011年の優先事項とするわけではない」とも述べている。
さらに同社では、第2四半期に新バージョンのマイクロブログをリリースする予定だ。
SinaのWeiboサービスはまだ、約2億人の登録者を抱える“本家”Twitterにはおよばない。だがTwitterは、中国国内で民族紛争が起きた2009年に、政府によってブロックされてしまった。こうした経緯が、Sinaやその他の企業が提供するTwitter風サービスが台頭するきっかけとなった。
とはいえ、SinaのWeiboサービスもまた、中国政府によるインターネット検閲の大きなターゲットとなっている。Weiboではここ数週間「エジプト」「ヒラリー・クリントン」などのキーワードで検索ができなくなっている。
専門家らはこうした現象について、中東/北アフリカで勃発した反政府デモについての議論を押さえ込むため、中国政府が手を回した結果と見ている。中国ではここ最近、匿名活動家の団体が市民に対し、「中国版のジャスミン革命」を起こすよう呼びかけてきた。「ジャスミン」という検索語も同様にブロックされている。