2011年5月20日金曜日

福島南部から茨城沖なお岩盤にひずみか…米研究

 福島県南部から茨城県までの沖合で将来、東日本大震災と同規模の地震が起きる可能性があるとする論文を、米カリフォルニア工科大のマーク・サイモンズ教授らの研究グループが米科学誌サイエンス電子版に20日、発表する。


 東日本大震災や過去の地震では、この地域の岩盤のひずみが解放されていないとみられるためだ。ただし、プレート同士がゆっくりすべれば、地震を起こさずにひずみはなくなるため、岩盤の状態を監視する必要性を強調している。

 研究グループは、東日本大震災について、全地球測位システム(GPS)や津波計のデータを分析。震源域の南側に位置する福島県南部沖、茨城県沖では、海のプレートが陸のプレートの下にもぐりこむ日本海溝付近に、ひずみが残っている可能性を指摘した。発生時期については「明日なのか500年後かは分からない」としている。

(2011年5月20日17時50分 読売新聞)