2011年6月22日水曜日

「正体不明の霧が発生」ブタと鶏が大量死、千人が退避―河南(サーチナ)

 河南省濮陽県内の廃品回収所で17日、タンクローリー車から有毒薬品の四塩化ケイ素が漏れる事故が発生した。現場周囲では草木が枯れ、家畜が大量死したほか、住民千人が避難した。京華時報などが伝えた。

  17日午前3時すぎ、濮陽市消防の119番センターが「正体不明の霧のようなものが発生しており、吸い込むとせきが出たり、めまいがする」との通報を受け、消防車5台と隊員25人が現場にかけつけた時、あたりの空気はかすみ、強い刺激臭が漂っていた。

  廃品回収所のスタッフと運搬車のドライバーの姿はすでに見当たらなかったが、消防は薬品の特徴から有毒化学薬品の四塩化ケイ素が流出したと判断した。

  大量の四塩化ケイ素と空気中の水蒸気が結びついて有毒の腐食性ガスが発生したため、事故対策指揮部は、風向きに基づいて、現場から最も近い2つの村の住民千人を安全な場所に避難させるとともに、汚染された水源の流出口をふさぐなど汚染拡大を食い止める処置を行った。

  一方、事故現場の周囲数百平方メートルにわたって草や木が枯れたほか、付近の養豚・養鶏場では豚70頭とニワトリ30羽が死んでいるのが見つかった。また、多くの近隣村の住民らが気分が悪くなるなど不調を訴えた。(編集担当:中岡秀雄)
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