2011年10月24日月曜日

想定の甘さ、明白に=運転手順書を全面公開―保安院「調査の公益優先」・福島原発

時事通信 10月24日(月)18時33分配信

 東京電力福島第1原発事故で、衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会は24日、経済産業省原子力安全・保安院から同原発1号機の事故時運転操作手順書の提出を受け、公表した。津波の高さを6メートル弱と予想するなど想定が甘く、全電源喪失などの事態に対し、手順書がほとんど役に立たなかったことが明らかになった。
 東電は9月、知的財産権などを理由に大半を黒塗りにした手順書を同委員会に提出し、保安院が改めて提出を命じていた。保安院は今回、事故調査の透明性を高め、安全対策に役立てる公益が優先すると判断し、手順書改訂に関与した個人名を除き全面的に公開した。
 公表されたのは(1)事象ベース(2)兆候ベース(3)シビアアクシデント(過酷事故)―の3部で構成される手順書全体の1割。今回の事故に直接関与する(1)と(3)の計約170ページ分で、残りと2、3号機の手順書も年内に公表される予定。東電は21日に、1号機で実際に行った事故対応作業がどの程度手順書通りだったかの報告書も提出しており、併せて公開された。 
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