2012年1月17日火曜日

厚労省、美容クリニックの施術前後写真などのウェブサイト掲載を禁止へ

1月16日(月)20時12分配信

美容クリニックのウェブサイトに掲載されている、いわゆる「ビフォーアフター」写真。厚生労働省は、こうした写真のほか、「芸能プロダクション提携クリニック」や「キャンペーン今だけ○○円」などといった表現を、ウェブサイト上に掲載することを禁止する方針を決めた。
プチ整形や脂肪吸引など、美容クリニックのウェブサイトに掲載される、施術前とあとの様子を写した、いわゆるビフォーアフター写真。
街の人は、「なかなか写真通りにはいかないかな」、「(写真のように)なれるとは思わないけど、参考にはなるのかなと」と話した。
厚生労働省は、これまで規制の対象になっていなかったウェブサイト上での記載内容について、規制する方針を決めた。
美容外科・北村クリニックのウェブサイトには、「えらが張っていて男っぽい印象でした」、「ナチュラルなフェースラインで、卵形のかわいい顔になりました」と、施術前後の比較写真が掲載されている。
美容外科・北村クリニックの北村義洋院長は「これは私どもの雑誌用の広告です。雑誌に関しては数年前から、ビフォーアフターの写真に関しては、一切禁止ということになっています」と話した。
医療機関の広告は、医療法で厳しく制限されていて、雑誌広告などでは、現在、比較写真や体験談などの掲載も禁止している。
厚労省は、2012年度中に、これまで対象に含まれていなかったウェブサイト上の掲載も、禁止する方針。
美容外科・北村クリニックの北村義洋院長は「これは、ごくオーソドックスにやっている、切らないでやる二重まぶた手術の術前術後。写真があった方が、わかりやすいというのは、これは確かだと思います。病院によっては、手術前のビフォーの方をなんとか貧相に撮って、術後のアフターをきらびやかに撮って、差を見せつける。そのへんを厚労省は問題にしているのであろうと」と話した。
内閣府の調査によると、クリニックを選ぶ際、3人に1人が体験談、5人に1人が施術前後の写真が決め手になったとしているが、今回、厚労省が規制に乗り出したのは、そうした宣伝に関するトラブルの増加にあった。
国民生活センターに寄せられた美容クリニックの宣伝などに関する相談件数を見ると、2010年は、5年前に比べて2倍近くに増えている。
国民生活センターの清水碧里さんは「美容医療サービスについて、毎年たくさんの相談が寄せられているのですが、最近は、インターネットで『ホームページには手術代が約6万円と書いてあった病院に行ったところ、最終的に、総額約70万円の手術を承諾してしまった』と」と話した。
街の人は、こうした規制に、「見た目とかそういうのは、言葉で伝えるのは難しいから、写真は大事だと思う」、「誇大広告が本当にあるんだとしたら、なくなった方がいいと思いますけど」と話した。
多くの体験談とあわせ、施術前後の写真をウェブサイト上に掲載している大塚美容形成外科の石井秀典院長は、今後の対応について、「ビフォーアフターの写真を載せるのは、説明する意味では非常に大切だと思うが、それを超えてしまっているかなと思われるクリニックは、確かに見受けられます。野放しだったと思います。厚生労働省で認められた中で、広告活動をしていく分には問題ないと思うので、患者さんが誤認識というか、そこに至らないような広告であれば、問題ないと思いますけども」と話した。
最終更新:1月16日(月)20時12分
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