2013年11月10日日曜日

歴史教科書「愛国心など点数評価を」 宮城県議会、異例の請願採択

2013.10.30 23:26

 宮城県議会は30日、市町村教委が中学校の歴史、公民教科書を採択する際、愛国心や国旗国歌などの項目を点数化して反映させるよう県教委に指導を求めた請願を賛成多数で採択した。教科書の具体的項目について明確な優劣をつけて評価をすることは極めて異例。法的拘束力はないが、県教委は内容を確認して対応を検討するとしている。

 請願は「新しい歴史教科書をつくる会」宮城県支部が提出した。それによると、歴史教科書の記述については、神話や天皇、大東亜戦争など12項目が、「わが国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てる」などと学習指導要領に明記された教育目標に沿って記述されているかを評価し、点数で順位付けするよう求めた。公民教科書についても、愛郷心と愛国心、国旗国歌、領土問題と日本人拉致問題など18項目について評価を求めた。

 文部科学省によると、中学教科書採択に当たっては、都道府県教委が各教科書の内容を調査研究し、市区町村に示す決まりになっているが、今回のように優劣を付ける点数化は「聞いたことがない」(文科省幹部)としている。

 請願が採択された背景には、愛国心の育成などが改正教育基本法に盛り込まれたものの、それを十分に反映した教科書が少なく、採択でも反映されにくい現状に対する危機感がある。

 安倍政権も教科書検定とともに教科書採択制度の抜本的見直す方針で、「教科書の正常化」への新たな動きとして注目されそうだ。

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